ジャバラ通信

ジャバラ通信 vol.22

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ジャバラ通信 vol.22     2022.9.15
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 いつもお世話になっております。株式会社ジャバラでございます。
本日もジャバラ通信をお届けします。

【技術革新とリスク】
 2020年12月4日、那覇空港を飛び立った羽田行き日航機ボーイング777は高度5200mで左エンジンに異常、緊急事態で機は片方の右エンジンのみで
那覇空港に引き返す。ファンブレード(ファンの羽)が2枚破断し、その落下片が機の胴体と水平尾翼に穴をあけた。

同様の事故:(いずれも重量落下物等はあったが、人身には至らず)
1回目 2018/2/13 ユナイテッド航空 サンフランシスコ発ホノルル行き
2回目 2020/12/4 日本航空     那覇発羽田行き
3回目 2021/2/20 ユナイテッド航空 デンバー発ホノルル行き

 大型機であるB777はP&W社製エンジンで、軽量化のためにブレード内部を拡散接合による仕切りのある中空構造にしており、この中空箇所に
冷却不十分な状態での機械加工でできた0.1mmのノジュール(溶解金属片)が付着し、そこが亀の起点になり脆弱になっていた。
 また、ファンブレードの疲労検査には、中空ファンブレードの内部検査のためにP&W社が開発・実用化したTAI(熱音響断層撮影検査)という
新しい非破壊検査方法が採用されており、作業者向けのマニュアルは整備されていなかった。

 遅まきながら3回目の事故発生を受けて、米連邦航空局は2021年2月23日、「緊急対空性改善通報を発行し、同型機の次回飛行の前にファン・ブレードに
TAI検査を実施すること、そして異常が発見されたブレードの再使用を禁ずる旨の通告を航空会社に出した。

 と、このように、技術革新や改善により新方式を採用する際、FMEA/FTA解析などはもとより、べたではありますが製造から出荷、現地での運用・
定期検査に至るまでの一連のプロセスを設計者および品証担当者が現地でトレース・検証・補足する仕組みが必要と感じる次第です。

参考:
【整備トリビア】ファンブレードについて
https://ja-jp.facebook.com/ana.japan/posts/1031124156934828/
次世代ジェットエンジン技術の研究開発 JAXA
https://www.aero.jaxa.jp/news/event/pdf/sympo181003/poster04.pdf

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当社製品のご紹介
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■港湾用伸縮式誘導通路のご紹介
 アフターコロナがみえてきた昨今、海外からの観光客を集客すべくフェリーの旅に注目があがっております。
フェリーと旅客ターミナルを結ぶ伸縮通路。
人が通る時には伸ばして、全天候や安全をサポート。
貨物を移動させる時には縮めてフォークリフトがフル回転。
快適な空間づくりに貢献しております。

 従来の海外製品では開閉時の重さに難色を示すこともありましたが国産の当社ではパンタ構造を見直すことで、重機や牽引車を使わなくても
人力でもスムーズに開閉でき、とても便利と声をいただいております。

伸縮式誘導通路(PBR)
 https://test.kous.co.jp/jabara/field/airport/

 ご利用場面は港湾に留まらず、伸縮性を活かした仮資材置場・イベント会場、空港など幅広く活用いただけます。海外製品にはない品質の高さに加え、
街並みにとけこむような色の選択も可能です。

 では、次回通信をお楽しみに。






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