ジャバラの設計

ジャバラの設計

ジャバラの技術部では、お客様の要求を良くお聞きして、その意に沿った構想を具現化する努力をいたします。

設計構想から着想までと具体化

1、要求テーマをもとに具体的に設計する課題を決め、それを実現する構想を立てる。

2、要求テーマの問題点から、何を重点に設計しなければならないのかを決定する。例えば空港で運用している搭乗口の先端にあるキャノピーと称するジャバラの場合、先端の構造物を航空機に押し当て、雨水が乗客に降りかからないようにする必要があり、この押し当て力が航空機を害しない力で設定されているか、この押し付け力を発生させる機構と先端の密着させる構造について計算する。しかし計算式による数値は決定的ではなく試作実験による実際観察が必要になります。

3、構想の具体化として、構造物の製作。組み立て・検査方法、そしてそれを使用する状態を考慮し、どう動くか、どんな使われ方をするか、安全か、メンテナンスはどうするのか、環境への影響はどうか、取り換え手段はどうか、などを検討して決定します。

ジャバラの計算

ジャバラに使用する材料でゴム引き布と称する膜材料がありますが、この材料は高強度織物の両面に高機能の合成ゴムでカバーした材料です。この膜材料を使用するジャバラの強度計算は膜構造の設計になり、どのような外力においても膜材料の引張力で対応し、外力による変形を考えて計算します。この変形が容易に想像できなければ、模型を作成して要求条件の外力を与えて実験し観察し各部の変形から強度計算を行います。

昨今では、非線形構造解析がパソコンでシミュレーション可能になり模型の製作が不要になっています。株式会社ジャバラでは線形解析ソフトと共に、非線形構造解析ソフトを導入し、ジャバラ材料に与えられる条件の検討を行えるようになっています。

ジャバラの信頼性確認

要求条件で設計し製作しても、実際のところ要求された使用条件に耐えるかの信頼性確認は実際の製作後、実際の使用条件と同等の条件動作試験を行って、設計強度が安全かどうかの耐久試験や、破壊試験を行ってその信頼性確認を行っています。

ジャバラの耐久試験機の一部

1、屋外暴露耐候性試験装置付き2軸動作耐久試験機

2、恒温恒湿槽付き1軸動作耐久試験機

3、工作機用伸縮動作耐久試験機(速度150m/s、加速度3G、ストローク1,435mm)

設計の意義(設計とはどんなものか)

「設計とは、要求を察知して、美しく具現化すること」

エンジニアリングの役務

(NSPE 日本プロフェショナル・エンジニア協会)の前文より

エンジニアリングは、すべての人々の生活の質に、直接的でかつ死活的な影響を持つ。それゆえに、エンジニアによって提供される役務は、誠実、公平、公正、および不偏であることが求められ、かつ公共の衛生、安全、および福利に貢献せねばならない。

また、実務規定には、エンジニアは教育や経験により裏付けされた特定の分野のみ役務を引き受けなければならないとあります。

大阪万博の岡本太郎画伯がデザインした「太陽の塔」が、構造的に合理性があるのかを構造設計者に依頼されたと聞いたことがありますが、美しい構造物はバランスがとれて構造計算をせずとも成り立っているものだと思います。岡本太郎画伯の専門外の構造設計に対する責任を他者に確認されたことはさすがに一流(超一流)の人です。

バランス感覚

設計の流れにおける設計テーマの設定から構想を立て、それを実現する具体的な構造を決めるうえで、構造のバランス感覚が必要になります。このバランス感覚は「設計構造の合理性」を意味し、美しい自然の木々や山々、海岸線などと、大昔から連綿とした継続の上にある道具、構造物は合理的であるといえます。

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